書きたかった感想は全てここに。

主に音楽やお笑いレポ。たまに映画、小説、漫画のことなども。

【映画】鑑定士と顔のない依頼人

鑑定士と顔のない依頼人を見ました。
とっても好きな感じの映画でしたので
感想を書き留めておきたいと思います。

・・・以下ネタばれありなのでご注意・・・

 

 

 

 

 

 

まず驚いたことは、この映画を見終わって、
ネットで感想や解説を見たときに「ハッピーエンドだった」
と言っていることがいること!(しかも結構な数)
私は見終わった瞬間

 

空前絶後超絶怒涛のばちぼこバッドエンドやんけ!

 

と感じましたよ。
その感じ方の違いは何もかも失ってしまったあとの時系列の
捉え方によるそうなんですが、
なんとなく私が感じた時系列のほうが正しいように思っています。

 

【私が考えた時系列】
ヴァージルが何もかもを失う⇒クレア(偽)の家に向かうが鍵がかかっている
⇒本物クレアに話を聞く⇒ロバートの職場に向かうももぬけの殻
⇒クレア(偽)との愛の日々を回想しながら電車に乗ってプラハへ向かう
⇒ナイト&デイが本当に存在した。。歯車だらけの内装であった。
そこで虚勢を張り(もしくは信じ込みたくて)「連れを待っている」と
言うが当然クレアは来ず⇒病院で廃人と化す⇒END

 


なぜ、私の考える時系列が正しいと思うかというと、
もしハッピーエンド勢の考えるようにラストが「ナイト&デイ」である場合、
映像は見たままの通り時系列で進んでいることになります。
そうなったとき、もう終わったであろう(克服したであろう)グルグル廻る
機械でのリハビリ映像をところどころに挟んでくる意味がなくなってしまいます。
あの描写がところどころ入ってくるということは、あの機械で回されているときに
考えている「回想」であると考えられます。
ということは、あの機械のシーンがラストなのではないでしょうか。
となるとあの表情。とてもハッピーエンドとは思えません…。

愛を知らずして死ぬよりは、本物を愛を知っただけヴァージルは
幸せだったのでは?というハッピーエンドを唱えているかたもいました。

なんとなく理解できなくもないですが、
本当に心の底から愛した人に裏切られ、元カノ(絵)との思い出も
全て奪われてしまったわけです。
愛した人との別れはいついかなるときも哀しいでしょう。

さらに追い討ちをかけるかのように裏切られているわけです。
「こんなことなら、愛なんて知らなくてよかったよ!!!!」
と私は考えてしまいますね。
いえ、そのときはそう思ってしまっても、普通は時間が解決するものなんです。
「あんなこともあったよなぁ~!あのときはまじでしんどかったけどさぁ~ははは苦笑」って。
でも、ヴァージルはそんな清算の方法も知らなければ時間も無い。
愛による優しさやあたたかさ、冷たさや苦しさは若いうちに味わっておくべきで、
年を重ねてから初めて味わっても乗り越えられる心も時間も持ち合わせていないのです。

話は変わりますが、この物語、ビリー目線で見たときめちゃくちゃスカッとする
物語になっていると思いませんか。
復讐のために壮大な仕掛けを考え、長い時間をかけてようやく復讐を果たしたお話。
画家としての才能もけなされ、サクラとしての生涯を強いてきた悪徳鑑定士よ、
少々かわいそうだがざまぁみろ!って。
主人公が誰かによって物語の見方は本当に変わりますね。

 

「贋作のなかにも本物はある」がこの映画のテーマだとすれば
クレアののなかにも本物の愛があったってことですよね。
私には見つけられませんでした。
いつかまたもう一度見たときに見つけてみたいものです。